
看護学生の奨学金、どれが一番ラク?
返済免除のリアルと“後悔しない選び方”を親目線で語る
子どもが大学進学を決めた瞬間、まず最初に頭に浮かんだのは、正直なところ
「進学資金…どうしよう」という現実でした。
私自身、「看護は奨学金が手厚い」とは昔からよく聞いていました。
でも、実際にどんな制度があって、どれくらい助けになるのかは、
正直ほとんど分かっていませんでした。
少し調べてみると、看護の奨学金には返済免除の仕組みがあるものが多く、
「働けば返済がゼロになる」制度まであると知りました。
親としては、これがとてつもなく大きいメリットに見えました。
一方で、「勤務縛り」「途中で辞めたら一括返済」という言葉も目に入ってきます。
そこには当然、不安もあります。
ただ私は、こうも思いました。
「もらったお金を全部使わずに、貯めておくという手段もある」と。
そう考えると、勤務縛りがあっても“そこまでキツくないのかもしれない”という感覚も出てきました。
そして何より、お金のことは学校で教えてくれません。
だからこそ親ができる限り具体的に教えて、
「自分のお金を自分で管理できる感覚」を持たせたうえで、社会に出してやりたい。
そんな思いで、この記事を書いています。
看護学生が使える奨学金は「5つのグループ」に分けると整理しやすい
まずは、全国どこでも共通する奨学金の“種類”をざっくり整理します。
ここでは分かりやすいように、金額はあくまでモデルケースとして置いています。
| 種類 | 月額の目安(モデル) | 返済 | ポイント |
|---|---|---|---|
| ① 給付型奨学金 (大学・財団・国の給付など) |
30,000円 | 不要 | 返さなくていい“最強”の奨学金。まずはここを狙いたい。 |
| ② JASSO 第一種 | 20,000円 | 要(無利子) | 成績基準あり。利息がつかないぶん計画は立てやすい。 |
| ③ JASSO 第二種 | 50,000円 | 要(有利子) | 利用者が多い代表的な奨学金。借り過ぎには注意。 |
| ④ 看護師等修学資金 (都道府県などの修学資金) |
50,000円 | 条件付き免除 | 卒業後に一定期間働けば返済ゼロになる“勤務縛り”タイプ。 |
| ⑤ 病院奨学金 (病院が独自に貸与) |
70,000円 | 条件付き免除 | 貸与期間と同じ年数働けば全額免除。生活費も支えやすいが縛りは重い。 |
※ 金額はあくまで「イメージしやすくするためのモデル」です。実際の制度ごとに金額・条件は必ず確認してください。
「働けば返済ゼロ」はどれくらい大きいのか? 4年間のモデルで見てみる
次に、4年間の在学期間をモデルにして、
いくつか代表的な「組み合わせパターン」を表にしてみます。
※ここでも、先ほどのモデル金額をそのまま使っています。実際の制度の金額とは異なる場合があります。
| パターン | 内容 | 4年間の総額 | 将来の返済予定 |
|---|---|---|---|
| A:返済をできるだけ減らしたい |
・給付型:30,000円/月 ・JASSO第一種:20,000円/月 (第二種・勤務縛りなし) |
(30,000+20,000) × 12ヶ月 × 4年 = 約240万円 |
給付:返済0円 第一種:20,000×12×4 = 約96万円 |
| B:勤務縛りOKで、返済ゼロを狙う |
・給付型:30,000円/月 ・看護師等修学資金:50,000円/月 (卒業後、条件どおり勤務する前提) |
(30,000+50,000) × 12ヶ月 × 4年 = 約384万円 |
条件どおり勤務できた場合: 返済 0円 途中で辞めた場合:修学資金分は返済が必要 |
| C:生活費も含めてガッツリ借りる |
・JASSO第二種:50,000円/月 ・病院奨学金:70,000円/月 (合計12万円/月のイメージ) |
(50,000+70,000) × 12ヶ月 × 4年 = 約576万円 |
病院に規定年数勤務できた場合: ・病院奨学金分は返済0円 辞めた場合: ・病院奨学金分の一括返済+ ・JASSO第二種(約240万円+利息)を返済 |
こうして数字にしてみると、
「働けば返済ゼロ」という制度がどれだけ大きいかが、少しイメージしやすくなると思います。
勤務縛りの“怖さ”と、それでも私が「有利だな」と感じた理由
勤務縛りがある奨学金について、私も最初は
「途中で辞められないのは怖いな」
という気持ちがありました。
でも、仕組みをよく見ていくと、
「働けば返済ゼロになる」というのは、やはりものすごく大きいと感じました。
それに、もらったお金を全部生活費に使い切らず、できる範囲で貯めておくという方法もあります。
もし万が一途中で辞めることになっても、貯めていた分でダメージを和らげることができます。
つまり、「制度そのものが怖い」のではなく、使い方次第でリスクはかなり調整できるということです。
奨学金を選ぶとき、親として一番大事にしたい基準
私が一番大事にしたいのは、
「子どもが社会に出るときに、一番有利な状況で、自分のお金を管理できるようになっているか」
という視点です。
どれだけ返済が軽くても、
子どもの選択肢をガチガチに縛ってしまうような選び方は、私はあまりしたくありません。
逆に、多少の返済が残ったとしても、
自分で選んで、自分で働いて返せる感覚を身につけてくれた方が、将来の力になると思っています。
奨学金は、「今のお金の問題」を解決するための道具であると同時に、
「子どもがこれからどう生きていくか」を一緒に考えるきっかけにもなります。
まとめ:奨学金は“お金の話”であり、“人生の話”でもある
看護学生の奨学金は、他の学部と比べても確かに手厚い側だと思います。
ただし、そこには
- 完全に返さなくていい給付型
- 働けば返済ゼロになる条件付き免除型
- コツコツ返していく一般的な貸与型
この3つが入り混じっています。
大事なのは、
「卒業後の働き方から逆算して、どこまで縛りを受け入れるか」を決めること。
そしてもう一つ、
「子ども自身がお金の重さとありがたさを理解できるように、一緒に考える」ことだと思います。
奨学金は、うまく使えば本当に心強い味方です。
不安を一人で抱え込まず、制度をきちんと知って、
親も子どもも“納得して選べる”形を一緒に探していきましょう。
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