
住宅ローン|今返済中の人とこれから借りる人では“金利の見方”がまったく違う
ここ最近、ニュースでも「住宅ローン金利が上がる」という話題が増えてきました。
ただし、この金利上昇——全員に同じ影響があるわけではありません。
ポイントは、あなたが今返済中の人なのか、それともこれから新しく借りる人なのか。
この立場によって、見るべき数字も、気にすべきポイントもまったく違うのです。
今返済中の人が見るべき数字は「残り年数」と「残高」
ローン返済が何年も進んでいる人は、残済(残高)が大きく減っています。
そのため金利が上がっても、影響はそこまで大きくありません。
特に「残り10年以内」の人は、金利が1%上昇しても、毎月の返済額は大きく跳ね上がりにくい構造になっています。
これから借りる人が見るべき数字は「金利上昇に耐えられる上限」
新規借入の人は、これから30年以上返済していく立場です。
そのため、金利が1%上昇すると、毎月返済額が大きく変わります。
「金利が何%まで上がったら返済が苦しくなるのか?」
この“上限ライン”を理解しておくことがとても大切になります。
住宅ローンの金利タイプを簡単に整理すると
- 変動金利:半年ごとに見直し。金利は低いが、将来の変動リスクがある。
- 固定期間選択型:5年・10年など一定期間は固定。その後は変動または再固定。
- 全期間固定:完済まで金利が変わらない。安心だが最初の金利はやや高い。
ここまで理解したところで、いよいよ
「金利が上がると返済額はどれくらい変わるのか?」
これをグラフで見ていきます。

金利上昇の影響は「残り年数」でまったく違う
グラフを見ると分かるように、金利が1%上昇したときの返済額の変化は
残り30年 > 残り20年 > 残り10年
という順番で大きくなります。
残り10年の人が影響を受けにくい理由
残期間が短いほど、そもそものローン残高が減っているため、
金利上昇の影響が“元金部分に乗りにくい”構造になっています。
残り30年の人が影響を受けやすい理由
返済の序盤は利息割合が多く、金利が上がるとそのまま返済額へ直撃します。
また返済期間が長い分、金利上昇分が積み重なっていくのが特徴です。
金利別の毎月返済額(例:1000万円 × 30年)
| 金利 | 毎月返済額 |
|---|---|
| 0.5% | 約29,000円 |
| 1.0% | 約32,000円 |
| 1.5% | 約35,000円 |
| 2.0% | 約37,000円 |
| 3.0% | 約42,000円 |
これを2000万円・3000万円にすると、そのまま2倍・3倍になるため、
「返済比率が高い家庭ほど金利上昇に弱い」ということも分かります。
あなたはどのタイプ?簡易チェック
- 残り返済期間は何年か?
- 返済比率(手取りに占める割合)はどれくらいか?
- 家計にどれくらい余力があるか?
- 金利が1〜2%上がったらどれくらい負担が増えるか?
まとめ
今返済中の人は、過度に心配する必要はありません。
残り年数と残高を見れば、自分がどれだけ影響を受けるかが分かります。
これから借りる人は、金利上昇の“耐久力”を必ずシミュレーションしてください。
家計に無理のない「安全ライン」を知ることが、結果的に安心につながります。
